宅建士の資格を取ったので本業プラス不動産業を開業したい場合には?

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こんにちは。

国土交通省の新不動産ビジョン【不動産業ビジョン2030】では「将来の不動産の目指すべき姿」として
主にこの4つを掲げています。

・社会情勢の変化を見据えたビジョン
・不動産業の将来像と実現に向けて
・目標を実現するための民の役割と課題
・目標を実現するための官の役割と課題

そしてこのビジョンを掲げるとともに、不動産の各業態の現状についてこのようにまとめられています。

不動産ビジョン2030:不動産業界の将来

各業態の現状

不動産業は、オフィスや住宅等を開発・分譲する、不動産の売買・ 賃貸を仲介する、不動産を管理する、不動産を賃貸する、出資を募 って不動産の開発・売買・賃貸等を行い、その収益を分配するなど の業態が存在する。(本ビジョンでは、主として区分所有マンションを念頭に置いている。以下同 じ。)

本ビジョンでは、不動産業を、1.開発・分譲、 2.流通、3.管理、4.賃貸、5.不動産投資・運用の 5 つの業態に分け てとらえ、ここでは、それぞれの業態の現状を示す。


1.開発・分譲

不動産開発・分譲業は、土地の取得等を行い、住宅・オフィス 等の建築物の造成、分譲を行う事業であり、従来、面的なまちづ くりの中で重要な役割を果たしてきた。また、住宅・オフィスのみならず、商業施設、物流施設、ホテルなどの様々な都市機能を 提供している。
分譲住宅については、着工戸数は、戸建て、マンションとも に、リーマンショックにより大きく落ち込んだが、その後、戸建 ては、リーマンショック前の水準並みに回復し、2017 年度は約 13.8 万戸となっている。一方、マンションは同約 10.8 万戸とな っており、未だリーマンショック前の水準には戻っていない。


オフィスについては、東京 23 区では、延床面積 5,000 坪以下 の中小規模ビルはバブル期に竣工した物件が多い(築 20 年以上 が床面積の 82%)一方で、延床面積 5,000 坪以上の大規模ビルは バブル期以降も一定の供給が継続している(築 20 年以上と築 20 年未満がほぼ同面積)。東京、大阪、名古屋の三大都市圏や、札 幌、仙台、広島、福岡など地方主要都市においては、リーマンシ ョック後、賃貸オフィスビルの空室率は回復傾向にあり、近年は 非常に低い水準で推移している。

都市開発については、バブル崩壊後、大都市地域では、工場跡地等の土地利用転換が進み、東京では、六本木、恵比寿、丸の内 等において先導的な都市再生事業が進められた。2000 年代始め から、都市再生特別措置法(2002 年)に基づき、全国 89 地区(約 196ha)で都市再生が進められた。民間投資による大規模プロジ ェクトが行われる中で、公共施設(広場、緑地等)の整備量が増大している。
2010 年代以降は、都市再生事業に併せて、公益的施 設の供給が進み、例えば、MICE 施設、イノベーション関連施設等 が供給されるなど、事業の多様化が進んでいる。地方部において は、まちの顔となる商業・店舗中心の駅前再開発や郊外大規模遊 休地の区画整理から、地域の実情に応じた事業や、住宅・公共的 施設の整備に関する事業の占める割合が増えている。

 

2.流通

不動産流通業は、不動産の売買・賃貸借の媒介・代理等を行う 事業であり、円滑な不動産取引を実現する上で重要な役割を担っ ている。地域密着性の高い中小規模事業者が多くを占めているの が特徴である。

円滑な不動産取引の実現に向けては不動産情報基盤の整備が 不可欠であり、1990 年から実施されている指定流通機構制度に 基づき、月平均約 45 万件、年間約 539 万件(2017 年度)の新規 物件が登録されている。また、近年では、消費者の多くが、自ら不動産ポータルサイトなどインターネット等で物件探しを行い、その情報を得るようになってきている。

住宅分野においては、既存住宅の流通シェアが増加傾向(2013 年 14.7%。)にあり、首都圏では、中古マンションの成約件数が新 築マンションの販売戸数を 3 年連続(2016 年、2017 年、2018 年) で上回っており、既存住宅売買と併せたリフォーム提案、建物状 況調査(インスペクション)の実施、住宅瑕疵担保責任保険への加入等、既存住宅の仲介業務に関連する周辺サービスの充実が求められている。


3.管理

不動産管理業は、不動産の所有者に代わり、住宅・オフィス、 商業施設等の建物・設備の補修・点検などのハード面の管理と、テナント募集・賃料回収、苦情処理などのソフト面の管理の両面 を担う事業であり、不動産の資産価値を維持・向上させる上で重 要な役割を担っている。

このうち、賃貸住宅の管理については、借主と貸主(所有者) の利益保護を図るため、2011 年に国土交通大臣の告示に基づく 賃貸住宅管理業者登録制度が創設された。賃貸住宅管理業の登録 事業者数は 4,287 者、管理戸数は約 749 万戸(いずれも 2018 年 12 月時点)となっている。近年では、賃貸住宅管理業者が、貸主 (所有者)に一定の賃料収入を保証するとした上で物件を一括で 借り上げ、これを第三者に転貸する、いわゆるサブリース契約に関するトラブルが多発しており、賃貸住宅管理業の適正化を図ることが喫緊の課題となっている。

マンションの管理については、マンションの管理の適正化の推 進に関する法律(2000 年)によりマンション管理業者の登録制 や管理業務主任者の設置義務化等が措置され、登録事業者数は 2,001 者(2018 年 3 月時点)となっている。近年は、建物及び居住者の両面での高齢化が進展し、修繕積立金の不足や管理組合の 役員のなり手不足等が課題になっている。

また、民泊の管理については、住宅宿泊事業法(2017 年)によ り、住宅宿泊管理業者の登録制等が措置され、登録者数は 1,569 者(2019 年 3 月時点)となっている。急増するインバウンド需 要の受け皿の一つとして、適正な管理のもと健全な民泊の普及が求められている。


4.賃貸

不動産賃貸業は、住宅・オフィス等の不動産賃貸を行う事業で、 法人・個人の家主が存在している。不動産の「所有から利用へ」 の流れやシェアリングエコノミーの台頭等を踏まえ、賃貸不動産 に対する借り手のニーズは、今後一層多様化すると考えられる。

賃貸住宅は、住宅確保要配慮者、急増する単身高齢者、外国人などを含む多様な世帯にとって生活の場となっており、民営の賃 貸住宅ストックは我が国の居住されている住宅ストックのうち 約 3 割を占めている。近年の賃貸住宅の着工動向は、リーマンショック後に大幅に減少したものの、その後増加し、2016 年、2017 年は約 42 万戸程度の高い水準で推移してきたが、2018 年は約 40 万戸となっている。

賃貸オフィスは、三大都市圏や地方主要都市において、リーマンショック後、空室率は回復傾向にあり、特に近年は非常に低い 水準で推移している。また、働き方改革の進展を踏まえ、シェアオフィスやコワーキングスペースなど業務の生産性向上を支えるオフィス環境が求められている。


5.不動産投資・運用

経済活動や生活の基盤となる基本的な財である不動産に対す る投資は、従来からごく一般的に行われてきたが、不動産特定共 同事業法(1994 年)、特定目的会社による特定資産の流動化に関 する法律(1998 年)、投資信託及び投資法人に関する法律(2000 年)、資産の流動化に関する法律(2000 年)の制定により、不動 産証券化に関する制度が整備され、不動産投資市場が拡大してき たことは、過去の不動産業ビジョンの策定時からの大きな変化で ある。

不動産投資が、不動産の価格上昇に対する期待ではなく、資産 が生み出す価値に着目して行われるようになるとともに、証券化 手法の活用により、一定の流動性が付与され、多数の投資家の参加を得てリスク分散を図ることが可能となった。

不動産投資市場の拡大は、資産価値の高い不動産への選好を高 め、良質な不動産ストックの形成を促すとともに、資産価値の維 持・向上のための不動産のマネジメントの重要性を強め、ひいて は魅力的な都市・地域の創造にもつながるものであり、不動産の各業態の発展と密接に関係する。

2012 年度以降、J リート等の資産総額は拡大しており、2018 年3 月時点で約 21.8 兆円(J リート・私募リート・不動産特定共同 事業)となっている。また、J リートによる不動産の取得は、三 大都市圏だけでなく地方都市にも広がりをみせている。

2017 年度に J リート等が取得した不動産の用途別割合(資産 額 ベ ー ス ): オ フ ィ ス( 41.0 % )、住 宅( 12.4% )、商 業 施 設( 12.4 % )、 ホテル・旅館(12.1%)、倉庫(17.9%)等

 地方都市における J リートの物件取得割合 32.5%(2018 年 3 月 時点)

国土交通省 新不動産ビジョン2030より

→国交相-令和時代の「不動産最適活用」

不動産の各業態の現状と、将来(ビジョン)なども踏まえながら、将来の事業にもお役立てください。

不動産の場合には、政治、経済、世界情勢など様々な観点からの情報が必要になると思いますので、これは外せない、というニュースなどはブログの方でも発信していきます。

日本の新聞記事の情報などではなく、ある情報が出ることにより経済などがその方向に向かっていく可能性がある情報をピックアップして発信していこうかなと思います。

不動産業を開業する場合には:他の事業をやっている方からのご質問

会長!今、事業をやっていて、宅建士の試験に合格したので、この資格を活かして不動産業も併せて頑張っていきたいのですが
不動産業と併せることで有利になる事業や節税のために不動産業を始める事もあるんだ。
不動産とコラボしやすいと言われている事業はやりやすいのですね。
・インテリア+不動産業
・リフォーム+不動産業
・建築+不動産業
・生活雑貨+不動産業
・保険業+不動産業
・住宅関連資材+不動産業など

※不動産業を開業する場合の大まかな流れは別の記事にまとめていますのでよろしければご参考にしてください。

→不動産会社を開業してすぐにホームページのアクセスを集める方法


「今、他の事業をやっています。不動産業をはじめて本業の助けにしたいので宅建士を勉強して資格をとりました。手続き的なことをがわからないんです。」というご質問

宅建士を配置することができれば、法務局に営業保証金を供託するor 保証協会の弁済業務保証金分担金を供託すれば免許が交付されますので、基本的には誰でも開業がする事はできます。

・保証協会へ入会
不動産協会か宅建協会へ入会して供託するのが一般的です。

・個人事業主の場合→税務署にすでに開業届を出している場合はそのままでOK
・法人の場合→商業登記の業種に不動産業をいれていない場合には、追記が必要です。(登録免許税がかかります)

【かかってくる費用】
・供託金 60万円
・入会金(協会により)
・年会費や月会費(協会により)

🔘全日本不動産協会東京都本部(うさぎのマーク) 主たる事務所を開業する場合

入会費用

期間限定
不動産業開業費用応援キャンペーン中
入会費用総額を更に減額しました!!

●本店(主たる事務所)入会諸費用
※本キャンペーンは、2020年3月31日までにご入会された方に適用されます。
※本キャンペーン適用には諸条件がございます。詳しくは東京都本部事務局(電話03-3261-1010)までお問い合わせください。

内容

   

金額

課税区分

 

全日本不動産協会

入会金

(本キャンペーン適用後)

 

200,000

不課税

 
 

年会費

 

45,000

不課税

 
 

印刷物代

 

2,000

課税

 

不動産保証協会

弁済業務保証金分担金

(供託金)

 

600,000

不課税

 
 

入会金

 

130,000

不課税

 
 

年会費

 

15,000

不課税

 

全国不動産協会

入会金

 

50,000

不課税

 
 

年会費

 

10,800

不課税

 
  • ※規定の入会金は39万円ですが、本キャンペーン期間中は19万円減額され20万円となります。
  • ※この他に関連団体の会費・入会金があります。
  • ※年会費は入会月によって月割りになります。

全日本不動産協会-入会費用より

→全日本不動産協会

🔘神奈川県宅地建物取引業協会(ハトのマーク)

入会金及び弁済業務保証金分担金

協会への入会には、「入会金」が必要です。宅建協会に80万円(従たる事務所の場合は40万円)、保証協会に20万円(従たる事務所の場合は10万円)をそれぞれ納めていただき、合計額は100万円になります。
よって、開業時に必要なイニシャルコストは、主たる事務所の場合「入会金」と「弁済業務保証金分担金」で計160万円。従たる事務所の場合は、計80万円です。

これで入会成立
  主たる事務所 従たる事務所
宅建協会 入会金 730,000円 400,000円
保証協会 入会金 200,000円 100,000円
弁済業務保証金分担金 600,000円 300,000円
合計 1,530,000円 800,000円

2019年7月31日まで、入会費用を7万円減額いたします。
※本店入会のみ減額対象となります。支店増設時には適用できません。

会費

宅建協会に加入した場合、月額5,500円の会費を納めることになります。年2回、半年分づつの会費を口座振替により支払います。その他、保証協会に6,000円の年会費を支払います。

  主たる事務所 従たる事務所
宅建協会 年66,000円(月額5,500円) 年66,000円(月額5,500円)
保証協会 6,000円 6,000円
合計 72,000円 72,000円

宅地建物取引業協会-開業時に必要な費用より

→神奈川県宅地建物取引業協会


保証協会では、購入者などに損害を与えてしまった場合の賠責制度を設けていますので、宅地建物取引士賠償責任保険制度を利用しておいたほうが安心です。

開業にあたっての支援セミナーや、法令改正用に各書式の無料ダウンロード、相談などにものってくれますので心強いのです。

あとは、ホームページやブログなどでリリースをしていきましょう。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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