新型コロナで不動産業界はどう変化していくのか?

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「新型コロナ」も収束していないのに、中国では「新型の豚インフルエンザ」など、豚から人への感染が報告されたり、「新型ブニヤウイルス」の感染が確認されたりと、最近、そんなニュースばかりが目につくようになりました。

コロナによって感染症の恐怖が植えつけられてしまったので、収束したとしても、価値観や判断基準は変化しています。

最近発表されたばかりのオーストラリア中央銀行の政策金利、アメリカの雇用コスト指数、ユーロの実質GDPなどをみても、世界中で足踏みをしていて、失業が増えるとさらに落ち込みそうで、そう簡単には回復しないという予測が多いです。

よく、現状維持=衰退などと言われていますが、コロナがくっきりとコントラストをつけてきました。


コロナ後にどういった業界が、どのように変化していくのか?

コロナ後に不動産業界はどのように変化していくのか?


YouTubeやホームページ、書籍などをみると、様々な予測がされています。予測違いや選択違いで、まったく違う状況になるかもしれないです。


先が読みにくい状況なので不安はつきまといますが、目の前にある不安という感情を払拭するには、全力で前を向いて前進していくしかありません。一緒に前進していけるような情報共有をしていきます。

アメリカの不動産業界から学ぶ

不動産業界がどのように変化していくのかを予測するには、本来ならば各種業界ニュースや統計データを参考にしていくのですが、コロナ前のデータが多いのでそれらのデータは判断材料にはならないと思います。


令和元年の四半期データを令和2年に公表というように、一年がかりで公表する事が多いのですが、コロナで状況が大きく変化しているので、現時点では日本のデータは参考にせずに、今回はデータの公表が早く、日本よりも不動産業界のIT化が進んでいるアメリカの不動産市場などを参考にしていきたいと思います。


アメリカの不動産取引では、電子署名やペーパーレス化、ITツールなどの活用が進んでいます。

そして日本と同じく、アメリカでもポータルサイトが多く利用されています。

アメリカのポータルサイトトップのzillowでは、プレミアムエージェントになると毎月の料金はかかりますが、ストーリーが入った物件ビデオを出せるので、テキストのみよりも情報が伝わりやすくなります。

「近日公開予定」などの表示もできるので、他で情報が出ていない新しい物件ということが伝わり、ポータルサイトを使うことでMLS(日本でいうレインズ)への登録が完了する前に物件が売れてしまうこともあるようです。


コロナの影響で、住宅においても健康を意識するようになってきているようで、住宅のニーズも、資産価値、駅近、というワードから、健康、換気、テレワークというようなワードに意識が変化してきているように感じます。

日本では不動産会社専用の不動産のデータベースのレインズがありますが、アメリカでもMLSという同じような仕組みがあります。アメリカは州ごとに法律が違うのでMLSでは契約書式などが各州で統一されていて、ほとんどの契約はお客様と対面で合わなくても電子署名で処理ができるようになっています。

一般財団法人の不動産テック協会が地図提供をしているGeoloniaと共同で日本全国の不動産に(土地や建物)IDをつけて、加盟企業同士が共通の不動産IDで情報連携ができるようにすると発表しました。

不動産テック協会には、100社以上が加盟しています。


日本のポータルサイトでは、同じ物件を複数の不動産会社が重複して出しているので、物件を探しているお客様、物件情報を収集している不動産会社が検索しても分かりにくい部分がありましたが、IDをつければ不動産会社は、物件情報の収集がしやすくなります。

日本政府の7月17日の閣議決定「規制改革実施計画」の中にも、不動産IDの活用や不動産関連データベースとの連携について盛り込まれていますので、今後不動産データの活用は進んでいくように思われます。

令和2年7月17日閣議決定「規制改革実施計画」

新型コロナの凄さと今後の変化

新型コロナのすごいところは、飲食店、ホテル業界に影響を与える反面、余った食材を廃棄する量を減らしたり、アメリカでは余った食材を生活困難者に無料で支給したりと、地球の食材を無駄にしない方向に向かわせているような一面もあります。


仕事が終わりに寄り道せずにまっすぐに家に帰宅する人が増え、付き合いで飲み会に参加するケースが減り、個人の自由な時間が増えたことで、家族と過ごす時間や、インターネットでオンライン講座を受講したり効率よく時間を使えるようになったという方もいるようです。

ワクチンの流通時期などを考えると、すぐに収束というわけにはいかないので、このまま感染者の増加傾向が続くようならば、再び緊急事態宣言の可能性も視野に入れたほうが良さそうです。

冬になるとコロナが活発化する恐れもあり、他の感染症が広がることが確実ならば、さすがに政府もコロナを先に収束させようと考えるのではないかと思います。


現時点で確実に言えることは、「コロナによって住宅の価値観が変化したこと」「少子高齢化の影響を受けること」「40代以上のSNSの利用者が増えること」などがあげられます。

コロナによって住宅の価値観に変化

日本でもスマートシティなどでは、エネルギーの効率化が重視されていますが、コロナによりエネルギーの効率化に加え、結露、換気、空調など健康に対して目を向けるようになってきています。マンションでは共有のエレベーターボタンやドアノブを避けるようになったり、エントランスを利用せずに外階段を利用するようになっているようです。

少子高齢化の影響を受ける

以前から言われていますが、相続関連の相談が増えることが予想されます。早期の情報収集と信頼関係構築のための仕組み作りが大切です。

よく行われているのは不動産投資のセミナーや相続、税金関係のセミナーなどを開催をしつつ、ホームページやメールなどでの情報発信をするなどですが、不動産や税金の情報はあれば読むという方は多いので仕組みづくりの一つとして考えておくこともできます。

40代以上のSNSの利用が増える

これまでは40代から60代が使用するSNSはfacebookのみとされていましたが、Instagram、YouTubeなどへの40代以上の芸能人や有名人の参入が増えているためこの年齢層のSNSの利用者が増えてくると予測されます。

Instagramは、不動産賃貸、不動産投資、リノベーションなどで多く利用されてきましたが、あまり相性がよくないといわれていた不動産売買でも発信の仕方によっては利用可能であると思います。早期にポジションをとりフォロワーを増やしておく必要はあると思います。

YouTubeではすでに、不動産賃貸、不動産売買、不動産投資、リフォーム、リノベーションなどのチャンネルが出ているので、ここからのホームページやメルマガへの導線を作ることができれば仕組みとして機能する可能性があります。

コロナでの不動産業界まとめ

コロナを回避することは難しいのですが、SNSやyahoo!知恵袋などで「コロナ 不動産」関連の投稿を覗いてみると、お客様、不動産会社の両方の声を聞くことができます。

 Q.不動産ってコロナで影響はありますか? 

A.雇用不安でローンを組んで家を建てようとする人が減少。利益が出ている会社や、公務員などの購入者は無くならない。長い時間を掛けて打ち合わせが必要な注文住宅の注文は激減している。


 Q.不動産業の中でどの業態に将来性があると思いますか? 
A.どの分野と言えば相続物件の売買が活発化してくると思う。不動産投資は一定数いるが、開発は今後事業が縮小してくる可能性がある。

A.テレワークで在宅率が高いので普段かかってこないマンションから騒音のクレームが多くなった。
A.商業ビル、事業用の事務所、民泊、ホテル等には相当の影響が出ている。


少子高齢化で人口が減少する日本。


移民政策で人口が増加し続けるアメリカ。


少し不動産事情は異なりますが、韓国では不動産の高騰を防ぐため上級公務員に対し自宅以外の不動産売却の勧告をしたり、アメリカでは長期金利を引き下げたりとさまざまな動きから読み取れることもあります。海外の不動産動向にも目を向けながら、うまく舵を切っていただければ幸いです。

ここ数年は、通常の対面営業よりもホームページやITツールなどを活用した仕組み作りに力を入れておくことが大切になるかもしれません。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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