知っておくべき!士業のブログ集客のポイント【2023年最新版】
不動産会社と親和性があると言われている士業。物理的な物ではなく情報を扱っている業種であるため、情報の出し方、見せ方などの専門知識が必要です。
近年のメディアの発達に加え集客経路の多様化など、ポータルサイトやSNS、ブログなどを効果的に活用していく知識も欠かせません。本記事では『士業のブログ集客で欠かせない7つのポイント』を解説していきます。
- 強みを明確にする
- 信頼感を与える
- 不安を取り除く
- SNS経由の流入を意識する
- SEO対策を行う
- 定期的に情報を発信する
- 改善を行う
こちらのページでは効率よく伸ばすために、士業の仕事の特徴と検索キーワードを解説した情報を掲載しています。
目次
士業のブログ集客の7つのポイント
士業の仕事の特徴でもある「業務範囲が広い」「取り扱える業務が士業間で重なることがある」というところが一つの判断の目安になるかもしれません。弁護士や司法書士がやりたがらない分野をあえて行なっている行政書士であったり、会社設立のサポートを無料にして税理士の業務の方をメインにしている税理士であったり。
いろいろな業務を取り扱うことができるのは強みでもありますが、逆に強みがぼんやりとしているとインパクトが残らないので、他の士業やマーケットに侵入されやすくなります。
そこで考えておくべきことを『士業のブログ集客で欠かせない7つのポイント』としてまとめました。
『士業のブログ集客で欠かせない7つのポイント』
- 強みを明確にする
- 信頼感を与える
- 不安を取り除く
- SNS経由の流入を意識する
- SEO対策を行う
- 定期的に情報を発信する
- 改善を行う
強みを明確にする
士業とは専門的な業務を扱う業種です。8士業、10士業などに分類されていますが、主に法律や会計、官公庁関係の業務を専門としている業種を指しています。
8業種 | 10業種 | 主な業務(10業種) |
弁護士 | 弁護士 | 法律に関するトラブルの対処 |
弁理士 | 弁理士 | 特許や知的財産権の手続きを行う |
司法書士 | 司法書士 | 不動産や会社の登記申請や書類の作成を行う |
行政書士 | 行政書士 | 官公庁への書類や権利義務に関する書類の作成や代理を行う |
税理士 | 税理士 | 会計や税務に関する相談や代理、確定申告などの書類の作成を行う |
社会保険労務士 | 社会保険労務士 | 会社の人事や労務のコンサルティングや社会保険に関する書類の作成を行う |
土地家屋調査士 | 土地家屋調査士 | 不動産の表示に関する登記に必要な測量や調査を行う |
海事代理士 | 公認会計士 | 企業の監査や税務、コンサルティングを行う |
中小企業診断士 | 中小企業の経営診断や助言を行う | |
不動産鑑定士 | 不動産の鑑定評価やコンサルティングを行う |
士業ごとに独占業務はありますが、ユーザーから見て「自分の問題を解決してくれそうなのは誰なのか?」が分かるように、ここをクリアしておくことが大事です。
たとえば、実際に不動産相続一つをとってみても、ユーザーにとっては非常に分かりにくいのです。
単に不動産登記をするだけであれば司法書士に依頼しますが、相続人の一人が海外在住という場合には海外の手続きに慣れている行政書士の方が向いていたり、税金が絡んでいる場合には税理士に依頼することもあります。賃貸に出している収益不動産を複数人が相続する場合、管理をしている不動産会社や弁護士などと提携していることもあるでしょう。
士業は業務の範囲が広いので、ぼんやりとした内容では何が専門なのかが伝わりにくくなってしまいます。そうしたことにならないためにも、しっかりとビジネスとして取り組んでいくのであれば、まず絶対に外してはいけないポイントは、ユーザーに向けて「具体的な問題解決ができること+専門性や強みを伝える」ということです。
信頼感を与える
特に士業への相談は、家族やプライベートのこと、経済状況や深刻な問題であったりとプライベートな情報を共有しなければなりません。ということは信頼感を持ってもらうことが前提条件です。
トップページは自己紹介などで経歴や実績を充実させる、大切にしていることや想いを伝える、ブログでは特定の分野の専門知識があること、資格だけではなく実務能力が高いことが伝わるようにしましょう。その上で、後述する「SEO対策」を徹底していきます。
【信頼感につながるコンテンツを用意する+検索されるキーワードで記事を更新する】
不安を取り除く
はじめて相談する人が安心できるようにするには、キーワードに対応させながら不安を取り除くことが重要です。
「士業 費用」「士業 安い」「士業 安い 地名」などのキーワードで検索する人が多いのは、料金体系が分かりにくい、料金が高そうなどの不安があるからで、「悩み 士業」「士業 地名 悩み」などのキーワードで検索する人は、特定の悩みを解決したいので解決法を探していると考えられます。
SNS経由の流入を意識する
SNSからの流入を意識して検索エンジン以外の流入経路を広げておきましょう。ユーザーと簡単につながることができ、広告機能やビジネス向けの機能を使うこともできます。最初はコツコツと情報発信をすることが大切です。業種によっては向き不向きがありますが、士業はSNSとの相性がよいといえます。
年齢によりSNSの使用率は異なりますが必須になることが考えられるため、早く取り組んだ方が難易度は下がります。
SEO対策を行う
「地域名 士業名」や「問題 士業名」などのキーワードでのSEO対策がメインになってくると思いますが、もう少し踏み込んだキーワードでのコンテンツを考えておく必要があります。
たとえば、「税理士 相続」「相続 行政書士」「相続 司法書士」で検索する人がいますが、具体的な士業名ではなく「士業 相続」で検索する人もいます。「士業 相続」で検索する人は誰(どの士業)に相談すればよいのか迷っているということです。
「税理士 相続」「相続 司法書士」で検索する人の検索意図は、相続の申告をするための税理士を探している、遺産分割や相続手続きが得意な司法書士を探しているのですが、地域名を入れなくても、Google検索では検索しているエリアのWebサイトが表示されることが多いでしょう。
「士業 相続」「相続 士業」だけではなく、「相続 手続き 費用」や「相続登記 登録免許税」などの検索ボリュームの多い検索キーワードにも対応できるようにしておきましょう。
定期的に情報を発信する
定期的な情報発信には意味があります。 営業活動をしていること、新しい情報を更新している姿勢は必ずユーザーに伝わります。
ブログで情報発信をすることにはもっと意味があります。
ブログで情報発信をすることによりWebサイト全体のSEO対策にもなるからです。ブログの情報発信については、「不動産会社がSEO対策で知っておきたい知識〜サイト改善」「不動産会社がSEO対策で知っておきたい知識〜リンクとURL」の記事をご参考にしてください。
Webサイトの評価が上がるにつれ、ブログなどの個別の記事の順位も上がりやすくなります。
改善を行う
たとえば、Googleからのペナルティーを受けてしまい検索順位の結果が下がってしまったり、コアアップデートにより評価基準に影響があることも考えられ、そもそものWebサイトやブログの目的や目標が変わていることもあります。いきなり毎日情報を更新するというのは難しいので、焦らずに進んでいきましょう。
「できる限りリスクの低い状態にしておく、ある程度運用の方向性を決める」ということと「継続して改善を行なう」ということが大事です。
士業のWebサイト・ブログ・SNSの特徴
インターネットの初心者が簡単にホームページやブログの評価を高めていくことは、それほど簡単なことではないです。というのも何が正しのか確信を持てなくなることがあるからです。
そこで、今回お伝えした7つのポイントが具体的にイメージできるように、テキストベースですが20社を比較した情報を一覧形式でまとめてみました。
士業 | 弁護士 | 司法書士 | 行政書士 | 税理士 |
①強みを明確にする | 入院先、入所先、勤務先に出張 | 相続に強い 地域密着 | 法人設立サポート 経営事項審査申請サポート クリエイター向けの権利関係サポート | 経営に強い 後継者支援 創業融資、創業支援 枠にとらわれない 土日、祝、平日夜間対応 SNSで人気の |
②信頼感を与える | セミナー開催 | セミナー、無料相談会 | セミナー開催 総合支援サービス | コンサル無料 専門家集団 |
③不安を取り除く | 他士業と連携 zoom相談 メール、LINE相談 | 何度でも無料相談 他士業と連携 電話、メール相談可能 | メールで完結 他士業と連携 ワークショップ | 株価簡易査定無料 法人設立費用無料 他士業との提携 |
④SNS経由の流入を意識する | Facebook TikTok YouTube | Facebook | Facebook | Facebook TicTok YouTube |
⑤SEO対策を行う | 「弁護士」「法律事務所」「問題」「相続」「爆サイ」 | 「相続」「登記」「家族信託」「司法書士」「地名」 | 「行政書士」「行政書士事務所」「地名」 | 「スタートアップ」「事業継承」「税理士」「税理士法人」「地名」 |
⑥定期的に情報を発信する | 相続専門サイト ブログ更新 | 相続専門サイト ポータルサイト ブログ更新 | ブログ更新 オンラインサロン | ポータルサイト ブログ更新 |
⑦改善を行う | MEO 相続専門サイト | 相続問題特設サイト web版ニュースレター | 問題ごとのLP作成 | MEO メールマガジン発行 |
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20社を比較しただけでも、トップページのSEO対策としてどんなキーワードを使っているのか、相談しやすい無料相談、Zoom相談、ワークショップなどを活用したり、お客さまの視点から見た強みは何かなどが分かりますね。
専門サイトや専門ブログの運用、ポータルサイトの活用なども見られました。
問題ごとにLP作成をすることで見込み客へのアプローチ、メールマガジンやWeb版ニュースレターの発行で継続顧客へのアプローチ も忘れていません。他士業のブログやWebサイト、集客方法なども参考にしつつ改善を行っていきましょう。
顧客の悩みや課題からUSPを明確にしておく
USPとは、自社がもっている独自の強み。これを明確にすることで集客がしやすくなります。
士業のブログの場合には、インサイトと言われている人間の本能的な欲求の部分、これをキーワードに落とし込むのではなく分かりやすいキーワードで自社の強みを明確にしていきます。
顧客からの相談を受けていく中で、込み入った課題や明らかに困っていることの解決法があるとしても『商品=情報』という業種であるので、情報の見せ方を工夫する必要があります。ライバルにインサイトを突いたキーワードを知られると広告文に使われるということまで考えると、色々な意味で情報の出し方が重要となってくるでしょう。
なお『情報量=信頼』ということには違いはありませんので、ホームページでは顧客の悩みや課題からどのようなUSPを打ち出して、その上でどんなブログを発信していくのかを検討する材料として「相続 税理士 選び方」「行政書士 補助金 申請代行」「司法書士 依頼方法」のキーワードで1位のブログの特徴とUSPの傾向についてご紹介しておきます。
キーワード | 「相続 税理士 選び方」 | 「行政書士 補助金 申請代行」 | 「司法書士 依頼方法」 |
専門性・利便性 | 相続専門で毎年の税制改正にも対応。質の高いサービスを提供 | 技術開発や知的財産業務に高い専門性 | 不動産の名義変更に特化し、オンライン申請が可能。全国の不動産の手続きが可能 |
ブログ | 専門性の高い相続に関するブログで情報発信 | サービスごとにカテゴリー分け、ブログで情報発信 | FAQ形式のブログで情報発信 |
相談・費用 | 相談は初回無料 | コンサルティングがメインであるが、費用が分かりやすく明瞭 | 費用は2つのプランから選択できシンプルな料金設定。相談料無料 |
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効果的なSEOガイドラインの作成
計画的により質の高い仕組みづくりのために最も適している方法が『SEOガイドライン作成』です。
これはやり方次第で仕組み化することができます。全ページに共通するルール、カテゴリーのルール、表記ルールなどを分かりやすくしておきます。Googleからのペナルティーを防いだり、Webサイトの管理者、投稿者、寄稿者などが数人で共通の認識を持てるようになります。
SEOの3KING(スリーキング)といわれている『URL』『titleタグ』『H1タグ』を修正するだけで、検索順位が改善されるので、これはブログに限らず、サービスページなどを簡単に最適化させるチャンスです。
士業のブログ集客のまとめ
以上、士業のブログ集客のポイントとして「業務の幅が広い」「取り扱える業務が士業間で重なる」ということや見込み客や既存顧客へのアプローチ法についてもお伝えすることができました。
顧客の悩みや課題などから自社の強みであるUSPを明確にした上で、SEOガイドラインで仕組みを構築しておきましょう。ガイドラインで基本を抑えておくことで後で修正する手間が省けるます。
ビジネスを続けていく上で、必ず作り上げていかなければいけないのが仕組みです。
相続法の改正やインボイス制度の導入などによる顧客のニーズの変化、それによる検索キーワードの変化にも留意しながら戦略的な対応が求められます。
※2022年には社会保険の適用拡大、2023年の働き方改革関連法施行、2025年には雇用保険法施行などが予定されています